電子機器になくてはならないプリント基板、最近の電子機器は多機能タイプが増えていると同時に小型化が主流になる関係からプリント基板の実装密度が高くなる、これに伴い電子部品そのものも小型化されているのが特徴です。電子部品はチップ部品と呼ぶものが主流になっているのですが、これは基板の表面に実装することから表面実装部品と呼び、このような部品を装着およびハンダ付けする装置のことを表面実装機と呼びます。表面実装部品に使う半田は、クリームハンダと呼ばれるものでプリント基板の表面にマスキングプレートのような板をプリント基板の上に重ねてからクリームハンダを塗布、その直後に部品をロボットが実装します。この後に、プリント基板を加熱する工程とリフロー処理と呼ぶ窯の中でハンダ付けが行われるのですが、いずれも温度計センサーを利用して温度管理を行っているのが特徴です。

温度計センサーの役割は、加熱処理を行う部分では決められた時間の中で適温になるように監視をする、リフロー窯ではクリームハンダが溶けて品質を維持させるため温度を監視するなどの役割があります。仮に、この温度計センサーが故障してしまうと制御回路に対して温度情報が届かなくなるので装置そのものは停止状態になります。停止せずに表面実装機が動作を続けるとハンダ付けが適切でなくなるケースと高温度により電子部品の熱破壊が行われるなど、温度計センサーの役割がどのようなものであるのかわかるのではないでしょうか。