飲食店では今まででも食中毒を防ぐために衛生管理を徹底してきました。予防の3原則として食中毒菌をつけない、増やさない、やっつけるが対策として徹底されています。手洗いや清掃で清潔な状態を維持して細菌を食品につけないことが重要です。適切な温度で食品を扱うことで増殖を防ぎ、衛生的な環境にして害虫などをやっつけることを行っています。

HACCPはそれらに変わる対策ではなく、上乗せをすることで更に安全な環境を作ることが目的です。上乗せと言ってもHACCP自体で求めているような新たなことはありません。基本的に考え方が規定されていて、それぞれも事業者が自分の取り扱っている商品に合った管理方法を構築することが目的です。そのため、まずは自分の行っている衛生管理を見直して正しく認識することから始めます。

客観的に見ることで冗長な部分や不十分なところが見つかります。それを改善できれば更に確実な衛生管理を作り上げることが可能です。HACCPがしっかりと適用されると、いままでの衛生管理を改善することができます。重要な部分とその監視方法が確実になるので、メリハリのある運用ができます。

勘に頼って実施していたときと比べて効率も良くなり、ミスが減ることで品質が向上します。単純な上乗せ要求というよりはアップグレードのような考え方になります。そのため導入することの負担はそれほど大きなものではありません。まずはどのようなものかを把握することが重要です。