飲食店であれば衛生管理を行っていることは当然で、その記録もしっかりと付けているはずです。今度義務化されるHACCPでも、記録の維持は重要と言われていますが、従来のものとは少し異なります。それは監視する項目に違いがあるからです。一般衛生管理では清潔さに関する作業が求められていて、その結果を記録することが必要となります。

例えば清掃や洗浄の良し悪し、手洗いの実施状況等が考えられます。その他には設備は適切に稼働していることの確認などが含まれます。HACCPでは、記録の対象は監視した結果です。監視とは決めたことが適切に実施されているかを確認することです。

つまり作業に対する結果の良し悪しを記録することになります。HACCPの記録の項目として考えられるのは加熱したものを温かいうちに提供できたか、冷却しているものを冷たい状態を維持できたかなどです。それぞれの項目ごとに基準があり、それを満たしていることが合格の根拠となります。ここで不合格となったものは再調理や廃棄などの対応を行いますが、それについても事前に決めておくことが重要です。

そしてその結果も記録して起きます。これであれば再調理を行った結果についても記録が残ります。HACCPで重要なことはすべての提供される食品について記録が残っているということです。食中毒は食品が原因となって発生します。

設備の清潔さや不十分な手洗いはそのきっかけにしかなりません。